9月2日にIntelより次世代モバイルCPU「Tiger Lake」こと第11世代Coreプロセッサが発表されました。今回はこの新世代CPUに採用された新要素をチェックしてみましょう。
10nmプロセスと新設計を採用するTiger Lake
Tiger Lakeは、第10世代Coreプロセッサとして投入されていたIce Lakeの後継となる製品で、新しいCPUアーキテクチャ「Willow Cove」を採用し、改良版10nmプロセスで製造されています。
新しいWillow Coveアーキテクチャを採用したことで、Tiger LakeではCPUの最大動作クロックが大幅に向上しており、上位モデルのCore i7-1185G7は最大で4.8GHzのブーストクロックを実現しています。
CPUに統合されているGPUコアも、Ice Lakeの第11世代Intel HD Graphicsから「Xe」に更新されており、上位製品に採用されているIntel Iris Xe Graphicsは、Ice Lake世代のIris Plus Graphicsを大きく上回り、ローエンドビデオカード並の性能を備えています。
また、インターフェイスも強化されており、PCI Expressは4.0や、Thunderbolt 4、USB4といった最新規格をサポートしています。
モバイルノート用CPUとして注目のTiger Lake
製造プロセスこそ据え置きですが、インターフェイスの強化やアーキテクチャの刷新による動作クロック向上、内蔵GPUの大幅強化など、機能と性能の強化が目立つCPUに仕上がっています。
現在までに発表されているTiger Lake採用モバイル製品は4コア8スレッドCPUまでですので、8コア16スレッドCPUまで用意されているAMDの第3世代Ryzen APU「Renoir」に比べ、マルチスレッド性能では劣ります。現状、携帯性とバッテリー駆動時間を重視するモバイルノートPCに好適なCPUとなりそうです。