パーツの選び方 自作PCの知識

CPUの選び方 ~ 2021年初頭・ミドルレンジ編

 2021年1月時点のCPU製品を「ハイエンド」「ミドルレンジ」「ローエンド」の3つに分類し、各クラスごとに製品ラインナップと選択のポイントを紹介する「CPUの選び方~2021年初頭版」。第2回の今回は「ミドルレンジ」クラスのCPUを紹介します。

Ryzen 5・Core i5ブランドのCPUをリストアップ

 今回、ミドルレンジクラスのCPUとしてリストアップしたのは、AMDのRyzen 5とIntelのCore i5です。いずれもコストと性能のバランスが取れた製品となっています。
AMD-2101-MID
INTEL-2101-MID

Zen 3ベースのRyzen 5 5600XがCPU性能のトップに君臨

 ミドルレンジクラスのCPU製品でもっとも高いCPU性能を備えているのは、AMDの新世代CPU「Ryzen 5000シリーズ」のRyzen 5 5600Xです。

 Zen 3アーキテクチャを採用した6コア12スレッドCPUであるRyzen 5 5600Xは、TDP 65Wでありながら、今回リストアップしたCPUの中でも最高のマルチスレッド性能とゲーミング性能を備えたCPUです。したがって、性能だけで選ぶならRyzen 5 5600Xがミドルレンジクラスで最高のCPUということになります。

コスパの高い第3世代Ryzen、ゲーミング性能に優れたIntel Core i5

 Ryzen 5 5600XのCPU性能はこのクラスで最高のものですが、約4万円という価格はCore i5や第3世代Ryzen(Zen 2)よりずいぶん割高です。また、品薄で入手困難であることもRyzen 5 5600X以外の製品を選ぶ理由となり得ます。

 新世代CPUの登場で価格が下落しているZen 2世代の第3世代Ryzenはマルチスレッド性能が高いため、動画の編集やデジタル一眼で撮影した写真のRAW現像の処理速度を向上させたい方にとって、コストパフォーマンスが魅力のCPUとなります。

 一方、Intel Core i5はゲームにおけるパフォーマンスで第3世代Ryzenを上回るため、ミドルレンジGPUと組み合わせたゲーミングPCの構築に適した性能を備えています。

 あらゆる用途で高速なRyzen 5 5600XにCPU性能自体では劣るものの、ご自身のPC用途と特性が合致するものを選べば、第3世代RyzenやCore i5はコストパフォーマンスに優れた選択肢となるでしょう。
 

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