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新製品が登場したAlder Lake-S、選ぶべきはDDR4?DDR5?

 Alder Lake-Sこと第12世代Intel Coreプロセッサーの新モデルや、H670/B660をはじめとする下位チップセットが登場した今、あらためてAlder Lake-Sで選ぶべきメインメモリについて考えてみたいと思います。

使えるメモリがマザーボードによって決定されることには変化なし

 Alder Lake-Sが備えるメモリコントローラは、DDR4とDDR5という2種類のメモリ規格に対応しており、それぞれ定格では「DDR4-3200」と「DDR5-4800」までのメモリクロックをサポートしています。この仕様に関しては、最上位のCore i9から、ローエンドのCeleronに至るまで変わりありません。

 一方で、チップセットに関しても上位のZ690からH610に至るまで、メモリ規格を制限する仕様は無いようです。

 ただし、実際に利用できるメモリ規格については、マザーボードが備えるメモリスロットの規格によって制限されます。LGA1700対応マザーボードはDDR4とDDR5のいずれかに対応するメモリスロットを備えており、両規格の間には物理的な互換性がないため、マザーボードの機種によりDDR4かDDR5かどちらを利用するかが決まります。そのためマザーボードを購入する際、DDR4を使うか、DDR5を使うかを決める必要があります。
PRIME B660-PLUS D4
▲DDR4スロットを備えるASUS PRIME B660-PLUS D4

DDR4とDDR5のどちらを選ぶべきなのか

 DDR4メモリとDDR5メモリを比較した場合、より高クロックで広いメモリ帯域幅を利用できるDDR5メモリの方が、パフォーマンス面では有利になります。また、今後主流になっていく規格ですので、将来PCをアップグレードする際に使いまわせるという可能性もあります。

 しかしながら、定格クロックであるDDR4-3200とDDR5-4800のメモリ同士を比較すると、同容量で倍以上の価格差が存在しており、DDR5メモリの採用で向上する性能を考慮したとしても、コストパフォーマンスでは明らかにDDR4が有利です。また、ミドルレンジ以下のマザーボードは大半がDDR4に対応しているので、安価なマザーボードが選べます。

 総じて考えれば、コストパフォーマンスを重視してAlder Lake-Sを導入するならDDR4を選ぶべきで、性能を重視する場合やハイエンドマザーボードの利用したいのであればDDR5を選ぶことになるでしょう。

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