今回は、AMDのデスクトップ向けGPU「Radeon RX 7900シリーズ」について紹介いたします。
Radeon RX 7900シリーズのラインナップ
Radeon RX 7900シリーズは、AMD最新のデスクトップ向けGPUで、RDNA 3アーキテクチャを採用したハイエンドGPU製品です。
現在までに発売されているのは、最上位モデルの「Radeon RX 7900 XTX」と、その下位モデルである「Radeon RX 7900 XT」の2製品です。
ユニークなチップレットアーキテクチャを採用
Radeon RX 7900シリーズは、AMDがRyzenでも採用したチップレットアーキテクチャを採用しており、GPUの演算コアを集約した「GCD（Graphics Compute Die）」と、メモリコントローラとInfinity Cacheをまとめた「MCD（Memory Cache Die）」という2種類のチップレットで構成されています。
Radeon RX 7900シリーズでは、GCDが5nmプロセス、MCDは6nmプロセスで製造されており、より微細化の効果が高い演算コアに先進的な製造プロセスを採用しています。
▲ASUS TUF-RX7900XTX-O24G-GAMING
AI演算用のAI AcceleratorやAV1対応エンコーダーを採用
Radeon RX 7900シリーズが採用したRDNA 3アーキテクチャでは、レイトレーシング演算用のRay Acceleratorが第2世代に強化されたほか、新たにAI演算用のAI Acceleratorが追加されました。今後利用機会が増えると見込まれるAIベースの処理での活用が期待されます。
また、メディアエンジンも「デュアルメディアエンジン」に強化されており、H.264とH.265でエンコードとデコードの同時実行が可能となったほか、エンジンの動作クロックが1.8倍に引き上げられ、ハードウェアエンコーダーは最新コーデックのAV1をサポートしました。
GPUコアやレイトレーシング性能の強化によってゲーミング性能が向上したことに加え、AI演算用コアの追加やメディアエンジンの強化されていますので、ゲーマーのみならず、エッジAIや動画配信などを利用するユーザーにとっても注目すべき機能を備えたGPUとなっています。
