AMDから、3D V-Cacheを搭載する新CPU「Ryzen 7 5700X3D」をはじめ、Socket AM4対応の新型CPU4モデルが発売されました。今回はこれらのCPUについて紹介します。
旧型ソケット「Socket AM4」対応CPUが新発売
AMDが新たに発売したのは、旧世代のCPUソケット「Socket AM4」に対応するCPU4製品です。各CPUの基本的なスペックは以下の表をご覧ください。
いずれもZen 3世代のCPUコアを採用しており、下位2モデルについては内蔵GPUを統合したAPU製品となっています。
安価でDDR4メモリが使用できる点が新モデルの特徴
今回発売された新モデルでもっとも高性能なのが、3D V-Cacheにより96MBのL3キャッシュを備えた8コア16スレッドCPU「Ryzen 7 5700X3D」で、3D V-Cache搭載製品は特にゲームで高いパフォーマンスを発揮することから、Socket AM4で最後に使うCPUとして候補となり得る製品です。
残る3製品のうち下位2製品がAPUであることは先に説明しましたが、実はRyzen 7 5700についてもはAPUコアの「Cezanne」をベースとしているため、L3キャッシュ容量が少なく、CPU内蔵のPCIeが「Gen 3」止まりとなっています。購入の際はこれらの仕様にご注意ください。
AMDは最新ソケットであるSocket AM5にて、3D V-Cache搭載CPUや最新鋭のAPUを投入しています。性能を重視するのであれば、今回発売されたSocket AM4対応製品よりもそれらを選択することをおすすめしますが、Socket AM5はDDR5メモリのみの対応となっており、マザーボードも新調する必要があります。
その点、今回発売されたSocket AM4対応CPUは、安価なDDR4メモリが使用可能で、過去に発売されたSocket AM4対応マザーボードでもBIOSが提供されていれば動作します。過去のメモリ・マザーボード資産を活用したい方や、最低限動作するPCを安価に組みたいという方向けの新製品であると言えるでしょう。