AMDが11月7日(グローバル)に発売予定(日本では11月15日発売予定)の次世代ゲーミングCPU「Ryzen 7 9800X3D」について紹介します。
第2世代3D V-CacheをZen 5世代のゲーミングCPU
Ryzen 7 9800X3Dは、発売以来ゲーマー向けとして高い評価を獲得しているRyzen 7 7800X3Dの後継CPUで、Zen 5アーキテクチャを採用した8コア/16スレッドCPUです。対応CPUソケットはSocket AM5で、対応BIOSを導入することで既存のSocket AM5マザーボードが利用できます。
キャッシュメモリを追加実装する3D V-Cacheにより96MBの大容量L3キャッシュを搭載している点は従来のRyzen 7 7800X3Dと同様ですが、Ryzen 7 9800X3Dの3D V-Cacheは第2世代のものとなっており、CPUダイ(CCD)の上に積層していた従来型とは異なり、CPUダイの下に3D V-Cacheを配置することでCPUの冷却性を改善しています。
CPUコア数やL3キャッシュ容量こそ変化していませんが、第2世代3D V-Cacheの導入でCPUの冷却性が改善したことによって、Ryzen 7 7800X3Dより高いCPUクロックを実現したほか、CPUコアのオーバークロック(CPUアンロック)に対応しました。
特に注目すべきはCPUクロックの向上です。Zen 5アーキテクチャが従来のZen 4に比べて、クロック当たりの処理性能(IPC)が約16%向上していることを考えると、クロック数の増加以上にCPU性能の向上が期待できます。
AMDはRyzen 7 7800X3Dから平均で8%程度ゲームでのパフォーマンスが向上するとしており、CPU性能の向上と3D V-Cacheのシナジーによって高いゲーミング性能を備えているものと思われます。ハイパフォーマンスなゲーミング環境の構築を検討されている方にとってRyzen 7 9800X3Dは見逃せない新製品となるでしょう。
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