今回は、Ryzen 9000シリーズ向けにCPUクーラーを選ぶ際に考慮すべき情報を紹介します。
前世代より冷やしやすくなったRyzen 9000シリーズ
Ryzen 9000シリーズは、Zen 5アーキテクチャを採用したSocket AM5向けのCPUです。CPUソケットのSocket AM5は前世代のCPUであるRyzen 7000シリーズで導入されたCPUソケットですので、既にSocket AM5対応CPUクーラーが多数発売されており、それらはRyzen 9000シリーズでも使用できます。
また、Ryzen 9000シリーズでは冷却性に関する改善が実施されており、通常モデルでは熱設計の見直しにより前世代から熱抵抗を15%改善してCPU温度を7℃引き下げたほか、Ryzen 7 9800X3Dでは第2世代3D V-Cacheの導入によりCPUダイの冷却を改善し、温度リミットを通常モデルと同じ95℃に引き上げています。
AMDはRyzen 9000シリーズのブーストクロックを実現するためのCPUクーラーとして、TDP 120W以上のCPUに「水冷クーラー」、TDP 65WのCPUに「プレミアム空冷クーラー」を推奨しています。また、より具体的な推奨クーラーをAMDのサイトで公開されています。
AMDが推奨するところの水冷クーラーは「240mmオールインワン水冷」、空冷クーラーは「120mm以上のファンを搭載するタワー型クーラー」と考えるのが妥当なところです。なお、TDP 65Wモデルに後から追加された105Wモードでの動作は熱密度がかなり高くなるため、120W以上のCPUと同じく240mm水冷級のCPUクーラーを用意すると良いでしょう。
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