大部分が低価格帯に投入される65W版Ryzen
AMDが4月に追加したRyzenの新モデルは、Zen 3アーキテクチャを採用するRyzen 5000シリーズ製品3モデルと、Zen 2アーキテクチャ採用のRyzen 4000シリーズ製品3モデルです。
Ryzen 5000シリーズの新モデル3製品
Ryzen 5000シリーズに追加されたのは、Ryzen 7 5700X、Ryzen 5 5600、Ryzaen 5 5500の3モデルです。いずれもZen 3アーキテクチャを採用したCPU製品で、TDPは全て65Wとなっています。
既存のラインナップを補完する形で追加されたこれらの新製品ですが、最下位モデルであるRyzen 5 5500だけは、APUに採用されたCezanneコアをベースにしたものとなっており、L3キャッシュが少ないほか、内蔵PCIeがGen 3.0までのサポートとなっています。なお、Ryzen 5 5500では内蔵GPUコアが無効化されているため、画面出力用のビデオカードが必要です。
Ryzen 4000シリーズの新モデル3製品
低価格帯をカバーするRyzen 4000シリーズに追加されたのは、APUのRyzen 5 4600Gと、CPUのRyzen 5 4500およびRyzen 3 4100です。
APUであるRyzen 5 4600G以外は内蔵GPUコアを備えていませんが、ベースとなっているのはAPUコアのRenoirで、Ryzen 5 4500とRyzen 3 4100では内蔵GPUコアが無効化されています。Renoirベースであるため、内蔵PCIeの世代もGen 3となっています。
1万円台から購入できる価格とCPUコア数は魅力的ですが、アーキテクチャが1世代前のZen 2であり、現行のZen 3やIntelのAlder Lakeと比べるとシングルスレッド性能に劣っています。利用できるPCIeの世代も古いので、購入に際してはそれらが新世代CPUとの価格差と釣り合うものであるのかをご検討ください。