オーバークロック耐性が非常に高く、人気のCore i7-2600KやCore i5-2500KなどのSandy Bridge系CPUは、Intelとしては二世代目のメモリコントローラ内蔵CPUです。
そろそろP67マザーボードの販売も再開されますので、メモリクロックによるパフォーマンスの違いを見るため、Core i7-2600KにDDR3-1333、DDR3-1600、DDR3-2133スペックのメモリを差してベンチマークをとってみました。
検証機器
CPU:Intel Core i7-2600K 3.4GHz(TB:Off)
CPU Cooler:PROLIMA TECH Megahalems Rev.B
MB:ASUS P8P67
BIOS:1253 Beta
【Memory】
・G.SKILL F3-10666CL9D-8GBXL(DDR3-1333 CL9 4GB×2)
・G.SKILL F3-12800CL9D-8GBXL(DDR3-1600 CL9 4GB×2)
・G.SKILL F3-17000CL9D-8GBXLD(DDR3-2133 CL9 4GB×2)
下のグラフは、SiSoftware SandraのMemory Bandwidthの結果です。 デュアルチャンネル構成時メモリの最大帯域を参考値としてグラフに入れていますが、Core i7-2600Kのベンチマーク結果はどのメモリとの組み合わせでも最大帯域の80%を超える速度を記録しています。
Core i7-2600Kのメモリコントローラは、ハイクロックメモリのパフォーマンスをしっかり引き出すことができるようです。
続いて、定番ベンチマークソフトの円周率計算ソフトSuper PI Mod 1.5 XSの結果を比較してみました。
8M、32Mと利用するメモリの容量が大きくなってくるとメモリクロックの差がタイム差となって現れています。特に、計算時間の長い32Mでは、DDR3-1333とDDR3-1600の差が約11秒。DDR3-1333とDDR3-2133では約25秒もの差がついています。メモリの使用率の高いアプリケーションであればこれほど大きな差となって表れるようです。
3Dベンチマークテストの「ファイナルファンタジー XIV オフィシャルベンチマーク」でもメモリ毎のスコアを比較してみました。
グラフィック負荷の高いHighモードではスコアが頭打ちになってほとんど差がついていませんが、GPU側に余裕のあるLowモードではメモリクロックが高いほどスコアが向上しています。メモリクロックがパフォーマンスに影響するかはアプリケーション次第ですが、3Dゲームでもハイクロックメモリの恩恵が受けられることはあるようです。これほどスコアアップが計れるなら、CPUのクロックが1ランク上になるほどの効果といえます。
P67チップセット搭載マザーボードは、DDR3-1866やDDR3-2133の設定が可能なので、従来よりも簡単にハイクロックメモリの設定を行えます。Sandy Bridgeでより高いパフォーマンスを目指すのであれば、CPUのOCとハイクロックメモリを組み合わせるのがとても効果的です。
ただし、CPUやマザーボードによっては、ハイクロックのメモリ設定が安定しない場合があります。そのときは、一つ対比を落とすなどの調整が必要となります。
INTEL P67 対応メモリ
DDR3-1333
DDR3-1600
DDR3-1866
DDR3-2133以上