冷却性能の高い大型のCPUクーラーを使用すると、メモリスロットにCPUクーラーのヒートシンクや冷却ファンが被ってしまうことがあります。そのような場合、ヒートシンクを搭載したオーバークロックメモリの一部は、CPUクーラーとの干渉によって使用できない場合があります。
今回は、メモリの全高ごとに干渉が発生しやすいCPUクーラーとの組み合わせについて紹介します。
●メモリ全高:31~33mm
スタンダードなメインメモリとほぼ同じ程度の高さのメモリです。
この高さであれば、メモリとCPUクーラーが干渉することはほとんどありません。大型のCPUクーラーと組み合わせても安心です。
・G.SKILL Value シリーズ(DDR4メモリ/ヒートスプレッダ無し)
・G.SKILL ARES シリーズ(DDR3メモリ/33mm)
●メモリ全高40~42mm
全高が40~42mmになると、メモリスロット上に冷却ファンが被らない工夫を凝らしたCPUクーラーでない限り、140mmクラスのファンを搭載したサイドフロー型CPUクーラーとの干渉が発生します。また、背が低いトップフロー型CPUクーラーとの干渉にも注意が必要です。
・G.SKILL Ripjaws V シリーズ(DDR4メモリ/42mm)
・G.SKILL Ripjaws 4 シリーズ(DDR4メモリ/42mm)
・G.SKILL Ripjaws Z シリーズ(DDR3メモリ/42mm)
●メモリ全高:44mm以上
全高が44mmを超えるような大型メモリは、120mm以上のファンを搭載した空冷CPUクーラーの多くで干渉問題が発生します。この干渉を避けるためには、メモリスロット上にファンが被らないよう設計されたCPUクーラーか、オールインワンタイプの水冷ユニットを選ぶ必要があります。
・G.SKILL Trident Z シリーズ(DDR4メモリ/44mm)
・G.SKILL Trident X シリーズ(DDR3メモリ/54mm)
●自由にメモリを選ぶなら
メモリの高さを気にすることなく、自由にメモリを選びたいのであれば、オールインワン水冷クーラーがおすすめです。
空冷クーラーはCPUクーラーの直上にヒートシンクを配置する関係で、メモリスロットとの干渉が起こりやすくなってしまいますが、水冷クーラーの水冷ヘッド(ウォーターヘッド、水枕)は小型であるため、メモリとの干渉問題が起こることがほとんどありません。