今回はNVIDIAの新たな最上位GPU「GeForce RTX 3090 Ti」について紹介いたします。
消費電力が450Wに引き上げられた最上位GPU「GeForce RTX 3090 Ti」
GeForce RTX 3090 Tiは、Ampereアーキテクチャを採用するGeForce RTX 30シリーズの新たな最上位GPUです。
従来の最上位であったGeForce RTX 3090より多い10,752基のCUDAコアと84基のRTコアを備えるほか、24GBのGDDR6Xメモリは19.5Gbpsから21Gbpsに高速化されたことで、VRAM帯域は1,008GB/sの大台に達しています。
GPUコアの規模などはGeForce RTX 3090から大きく変化したわけではありませんが、消費電力指標であるTGPは350Wから450Wへと一気に100Wも増加しています。
TGPは消費電力指標であると同時に、ブースト動作中の消費電力を制限する電力リミットの数値でもあるので、GeForce RTX 3090 Ti搭載ビデオカードのほとんどは電力リミットが450W以上に設定されていることになります。
実際の消費電力が450Wに達するかどうかは、ビデオカードのスペックやGPUの個体差などにも依存しますが、電力リミットが大幅に緩和されたことで、GeForce RTX 3090 Tiはより高クロックでのブースト動作が実現可能となっており、ゲームなどの高負荷条件でも高いパフォーマンスを発揮できるようになっています。
いずれにせよ、従来のGeForce RTX 3090以上に大きな電力を消費する製品が多いので、GeForce RTX 3090 Ti搭載ビデオカードを使用する場合は、シンプルな構成でも850W程度、CPUのOCやOC版ビデオカードを使ったり、多くのデバイスを搭載するPCであれば、余裕をもって1,000W級の電源ユニットを用意することをお勧めします。