パーツの選び方 自作PCの知識

Intel・AMD両環境のメモリ対応状況(DDR5/DDR4)

 2022年末現在、PC向けのメインメモリは規格の過渡期を迎えており、最新のDDR5と従来のDDR4が混在しています。

 そこで今回は、IntelとAMDの両プラットフォームがサポートしているメモリ規格の状況について整理してみました。

CPUがDDR5/DDR4に両対応するIntel、使えるメモリはマザーボード次第

 Intelはデスクトップ向けCPUとして、Raptor Lake-Sこと第13世代Coreと、Alder Lake-Sこと第12世代Coreという、LGA1700ソケットに対応する2世代のCPUを展開しています。

 これらのCPUには、DDR5とDDR4の両規格に対応するメモリコントローラが内蔵されており、CPU的にはDDR5とDDR4のどちらでも利用することが可能です。

 CPUが新旧メモリ規格に両対応している一方で、LGA1700対応マザーボードが搭載するメモリスロットは、DDR5かDDR4のどちらかにしか対応していません。従って、Intelの現環境でどちらのメモリ規格が利用できるのかはマザーボードが搭載するメモリスロットの仕様によって制限されます。

 なお、IntelはLGA1700向けチップセットに対して、利用できるメモリ規格を制限していないようですが、DDR5規格に対応するための製造コストが高いことなどから、DDR5メモリに対応するマザーボードの大部分は、Z790かZ690チップセットを搭載したマザーボードとなっています。
Intel対応メモリ

新旧で対応メモリ規格が分かれたAMD

 AMDは最新CPUであるRyzen 7000シリーズと、同CPUで新採用されたSocket AM5においてDDR5メモリに対応しました。Ryzen 7000シリーズのメモリコントローラはDDR5専用となっており、従来規格であるDDR4は利用できません。

 一方、AMDは従来のSocket AM4に対応するCPUであるRyzen 5000シリーズを販売しています。Ryzen 5000シリーズのメモリコントローラはDDR4専用であり、Ryzen 5000シリーズとSocket AM4環境ではDDR5規格のメモリを利用することはできません。

 CPUソケットの変更によって、CPUの互換性がなくなったSocket AM5とSocket AM4ですが、同時に対応メモリ規格の転換点にもなっています。
対応メモリ-AMD

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