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Ryzen Threadripper 7000向けメモリ、クーラーの選び方

今回は、Zen 4世代の最新鋭Ryzen Threadripper向けにメモリとクーラーを選ぶ際のポイントをご紹介いたします。

メモリはDDR5世代のRDIMM(Registered DIMM)が必須

 Zen 4世代のRyzen Threadripperは、プロフェッショナルワークステーション向けのRyzen Threadripper 7000 WXシリーズと、ハイエンドデスクトップ向けのRyzen Threadripper 7000という2つの製品ラインで展開されていますが、どちらもメモリには「DDR5 RDIMM」を採用しています。

 RDIMMとはRegistered DIMMのことで、一般的な自作PC向けのUDIMM(Unbuffered DIMM)とは異なる仕様のメモリモジュールで、同じDDR5規格であってもRDIMMとUDIMMには互換性がありません。

 また、DDR4規格以前のメモリでは、RDIMMとUDIMMは混載不可ではあるものの、どちらに統一することでワークステーション向けCPUにUDIMMを搭載することも可能でしたが、DDR5規格ではメモリモジュールに追加された電源管理IC(PMIC)の駆動電圧が異なるため、RDIMM(12V)とUDIMM(5V)は全くの別物となっています。

 このため、Zen 4世代のRyzen Threadripperで利用できるのはDDR5規格のRDIMMのみで、UDIMMは一切利用できませんのでご注意ください。
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G.SkillのThreadripper 7000シリーズ対応メモリはこちら

同梱のリテンションキットでAsetek製水冷クーラーが利用可能

 Zen 4世代のRyzen Threadripperは、製品パッケージにAsetek製の水冷クーラーを取り付けるためのリテンションキットが同梱されているので、AsetekがOEM提供しているCPUクーラーをSocket sTR5に取り付けて冷却できます。対応CPUクーラーについてはAMDが以下のページで紹介しています。

 AMD Ryzen Threadripper プロセッサ向けの熱冷却ソリューション (AMD)
 https://www.amd.com/ja/thermal-solutions-threadripper

 なお、Zen 4世代のRyzen ThreadripperのTDPは全て350Wに設定されています。

 これは、必ずしも全てのCPUが常に350Wを消費するという意味ではありませんが、コア数の多いCPUが最大負荷状態で動作すれば容易に上限に到達するであろうことは想像に難くありません。CPUの性能を十分に引き出すためには、350Wクラスの発熱に十分対応できる大型ラジエーターを備えたCPUクーラーの利用をおすすめします。

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 当店ではThreadripper CPU専用の広いベースプレートで、CPUの全コアをカバーする「AMD Ryzen Threadripper 専用簡易水冷CPUクーラー」も販売しております。冷却にこだわる上級者向けのモデルとなっています。

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