パーツの選び方 自作PCの知識

Ryzenのメモリクロックの限界を探る!? OCMEMORY DDR4-3600 ASUS CROSSHAIR VII HEROで動かす

OCMEMORY DDR4-3600は最新DRAMのSk hynix C dieを採用したモデルです。
AMDとの互換性については公式には対象外となっていますが、AMDで動作することは以下の記事でもレポート済みです。

RyzenをDDR4-2933 1.2Vで動かす

一方DDR4-3600での動作についてはマザーボード側の耐性が課題のようです。
G.SkillのAMD向けDDR4-3600、F4-3600C18D-16GTZRXのQVLを見てみると

ROG CROSSHAIR VII HERO

ROG STRIX X470-F GAMING        

ROG STRIX X470-I GAMING

の3機種のみが掲載されています。
つまり現状DDR4-3600で動作するマザーが少ないと思われます。

OCMEMORY DDR4-3600をASUS CROSSHAIR VII HEROで試してみました。
設定はマザーの機能D.O.C.Pで行っています。Extreme Tweaker→AI Overclock Tunerを「D.O.C.P Standard」に設定するだけです。

<テスト環境>
マザーボード:ASUS CROSSHAIR VII HERO(BIOS:0804)

CPU:AMD Ryzen7 2700X

bios_docp

そして起動後のCPU-Zがこちら。
ocmemory 3600 amd
MEMTEST86、当店がスピードメモリチェックで採用しているPrime95の負荷もクリアしました。

ただ気になるのはタイミングをCL19-19-19-39で設定されていてもCL20-19-19-39で起動してくることです。AMDの場合、設定タイミング値はそのままで起動してこないことがあります。これはクロックとタイミングでNGな組み合わせがあるようで、マザー側がこれを回避するため起動シークエンス中に異なる設定に変更してから起動させていると考えられます。

ちなみにMSI X470 Gaming PlusではDDR4-3600で安定動作はしませんでした。どうやらDDR4-3600あたりが現状のマザーボードの限界付近で、動作するマザーとNGのマザーがあるように思います。

Ryzenで高クロックメモリを動作させたい場合は、マザーボードを厳選する必要がありそうです。

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